健康診断・断酒前と後
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会社で年に一度の健康診断を受けた。
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断酒以前の数年間、この健康診断はぼくにとって鬼門だった。肝機能を筆頭に、血圧、コレステロール値、尿酸値などいつも引っかかっていたからだ。
一応検査日は会社から指定される。けれど、その日程通りに行ったことはまずなかった。禁酒日をできれば1週間、最低でも2日はとらないと、肝機能がとんでもない値、具体的にはガンマGTPで300を確実に超えることがわかっていたから。
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肝臓の再生能力というのはたいしたもので、数日の禁酒でも数値はかなり下がる。でも、すでに連続飲酒の習慣が身についていたぼくにとって、たった2、3日でも酒を飲まないでいることは至難の業だった。検査予定日前日に酒を飲み自主延期、ということが続いた。
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今は、自慢ではないが、健康診断いつでもいらっしゃい!! てなもんだ。人間、変われば変わるものである。
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血圧も断酒以降は落ち着いているし、コレステロールなど成人病の要素も基準内におさまるようになった。逆を言えば、断酒前いかにボロボロだったか、ということでもあるのだが。
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今もまわりには、かつての自分と同じように直前禁酒する同輩が多い。それじゃ健康診断の意味がない、と言いかけてやめる。余計なお世話だよね。ただ、ぼくのように、気がついたら一生酒を飲めない身になることもある。くれぐれもご自愛を。
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なんだか健康オタクみたいな言い方になってきている自分がおかしい。いつかは必ず逝く身なのにネ。でも、一度失ったからこそわかることもある。「二つよきことさてないものよ」とは河合隼雄さんがよく使っていた言葉だが、健康と酒のどちらかを選べといわれたら、いまのぼくは健康だ。酒は捨てる。捨てて今を得ている。本音はもちろん、両方手にしたいところだけれど。
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