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2009年4月30日 (木)

はぐれ雲

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『連休にディズニーランドに遊びに行って、何でこんなに混んでいるんだと怒る人の凡庸さ』という言葉を誰かの本で見つけ、印象に残っている。

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 世はゴールデンウィーク。ぼくは4連休だけだから、ゴールデンという気分にはならないが、この時期、行楽地はどこも混雑する。それで、上の言葉を思い出したというわけだ。

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 なんというか、こういう人ごみのなかの一人にはなりたくないな、といつも漠然と思っている。それは連休の過ごし方だけでなく、『人生』においても。

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 仕事然り、結婚然り、老後然り。

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 晴天の日なら、ぽつんとひとつだけはぐれた雲のように。曇天の日なら、一筋だけ光がこぼれる雲の切れ間のように。 気障に言えば、そんなふうに生きてみたい。

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 幸か不幸か、心の病と鯨飲がたたり、世の中を半歩下がって見る癖は他の人よりつよくなっている。

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 連休は、ゆるりと過ごすことにしよう。

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2009年4月24日 (金)

草彅くんを断酒会シンボルに

 SMAPの草彅剛くんが、酔って裸になったと大騒ぎになっている。

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 個人的には草彅君に同情的だ。大臣の失態とは次元が違う。大酒飲みならばあの程度の武勇伝は多かれ少なかれあるだろう(ぼくの場合だと、放置自転車窃盗、器物破損、家宅侵入、業務威力妨害、無賃乗車未遂、等等。よくぞ無事だったものだ)。

芸能人だから、薬物がらみで疑われたのかもしれない。

ただ、仕事関係で被害を受ける人もでてきているわけで、酒はやはり怖い。本人も酔いから醒めて、呆然としているのではないだろうか。

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 この件で、いろんな人がいろんなことを言っている。

 首をひねるものもある。

 今日の読売新聞朝刊の「編集手帳」という、一面の下にあるコラムに書いてあった。

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「◆才能があって、売れて、皆に愛され、それでも法と常識を超えなくては晴らせなかった鬱屈とは、何だったのやら。どれも持ち合わせぬ身は、何を脱いだらいいのか分からない」

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  才能があろうが、売れていようが、人はみな鬱屈をかかえて生きるものだろう。深く暗い鬱屈を。これを書いた新聞記者は、人生における鬱屈を味わったことがないのだろうか。だとしたら、そんな人に、血の通った新聞記事は書けない。偏差値は高そうだけれど、人間的な経験智を感じさせない書き手だと思った。

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 閑話休題。草彅くんが、もし、もう一生酒など飲まないと誓ったなら、ぜひ断酒活動のシンボルになっていただきたい。なんだか利権の匂いがプンプン漂う地上波デジタルTVの広告なんかに出るより、よっぽど世のため人のためになるはずだ、とぼくは思うよ。

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2009年4月15日 (水)

腹黒いわたし

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 大腸の内視鏡検査を受けてきた。とくに異常があってのことではなく、会社の定期健診には含まれていないので、久里浜アルコール症センターの担当Dr.にすすめられたから。前回は同病院に入院していた時だから、もう3年以上経過している。

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 数ある検査の中でも、大腸内視鏡はかなりつらい部類に属す。とにかく腸内をからっぽにしなければならないので、前日からの食事制限、そして当日は下剤2リットルくらいを時間をかけて飲む。そしてスコープをお尻の穴から入れられて、痛くもない腹をさぐられる。

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 検査当日は大忙し。担当Dr.にカウンセリング受けている間も下剤のボトルを抱え、便意にびくびくしていた。やっと腸がきれいになったと思ったら、検査は午後1時からということで空腹のまま時間をつぶす。ようやく「後ろ空きの紙パンツ」を着用して処置用ベッドに横たわったら、なんと担当するのは若くて美人な女医さん。恥ずかしい。

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 以下、挿入されてモニターを見ながらの会話。

医「エクボみたいな窪みがあるでしょう。ここに宿便がたまるのよ」

僕「あ、ホントだ。汚くてすみませんねえ」

医「体を上向きにして、手で腹部のここを押さえて」

僕「ひえー、腹の中で動いてますね」

医「ここで行き止まり。これから戻る間に、しっかり見ていきますから」

僕「よろしくお願い……やっぱり動いていますね、中で」

医「下剤とかよく飲んでいますか」

僕「?。 いえ、便通はいい方です」

医「腸壁に色素が沈着しているような……下剤飲んでいる人に多いんだけどな~」

僕「確かに、前に見たときよりピンクがくすんでいる気が……あっ、もしかしたら、市販のメタボの薬、腹回りをすっきりさせるっていうのなら、飲んでいますけど」

医「漢方系のやつね、そのせいかしら。心配なものではないけど。 はい、終了。とくにポリープとかはありませんでしたよ」

僕「ありがとうございまーす」

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 そうなんですよ。前回は小さなポリープが見つかり除去したけれど、今回は異常なし。それはけっこうなんだけど。

 腹黒くなっていた。

 思い当たることは、少し、ある。

 メタボ予防の薬以外にも、いくつか。

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そうそう、頭部のMRIをその後撮っていて、飲酒による脳の萎縮が回復しているかどうかも調べてもらっている。結果は次回通院した時でないとわからないが、脳の断面図に、腹黒くなった原因が映っているかも。乞うご期待。

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2009年4月 9日 (木)

人事異動

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 官公庁や、多くの企業では、3月中に人事異動の内示があり、4月から異動、というところが多いのではないだろうか。

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 ぼくの勤める会社も以前はそうだったが、ここ十年ほど機構改革の時期がだんだん遅れてきて、今年などは昨日ようやく辞令が出たところだ。しかも、支店への異動でも内示があるのは前日。家族のある人、とくに子どもが学校に行っている人は、これから住まいを探したり転校の手続きをしなければならず、おまけに明日の全国会議では新しい担当として出席しなければならず、てんやわんやなのである。

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 それに、昨日の人事異動は支店長クラスのお偉いさんで、その下は順次これから一ヶ月くらいかけて移ることになる。なんとか落ち着いたと思ったら第一四半期が終わっていて、出足から目標未達成、というのがここ数年のパターンだ。民間企業なのにこんなにとろくて大丈夫かと心配してしまうが、大丈夫ではないから去年のリストラがあったわけで、こんなときは家族のいない独り身の気楽さがありがたい。

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  ただ、会社に長くいると思うのだが、人事異動というのはやはり必要だ。

 ひとつの部署、職場には5年、長くて10年がいいところではないだろうか。

 それ以上いると、自分では気づかなくても、澱のようなものが溜まる。新しいものを取り入れる気概が薄れていく。その道一筋30年というのは、職人や芸人にはふさわしいが、たかが会社員には、もったいないと思う。

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 たかが会社員と書いたが、卑下しているわけではない。会社員であれ公務員であれ、彼ら彼女らはその成り立ちから必然的に、入れ替え可能な存在でなければならない。入れ替え可能なら、時折はローテーションで役割をまわしてみる方が、本人のためでも、周りのためでもあると思うのだ。あなたが死んでも会社は滅びない。そういうふうに出来ているものなのだ。

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 たかが、という形容詞をつけてはならないのは、自分、という存在についてだけである。

 たかが自分なんて、と甘えて酔いどれていたぼくは、今になってそう思う。

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2009年4月 5日 (日)

桜の国

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 桜、満開。

 今年はことさら桜の名所には出かけなかったが。

 それでも、自転車で近所を走っていて、実にさまざまな場所に桜が植えられているのに気づく。

 並木道。公園。川の流れに沿って。あるいは個人の庭にも。

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 この国が、いかに桜を愛しているか、この時期になるとあらためて気づかされる。

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 逆を言えば、花が咲いて散るこの2週間ほど以外は、桜は目立つことなく、われわれの傍に立っている。ただの「木」として。

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 たぶん、日本人には桜の無常感が合っているのではないだろうか。春が来れば桜の花は咲くが、それは瞬く間に散っていく。季節は春から夏、秋、冬へとうつろう。 時は二度と戻らない。 日本人は無宗教だといわれるが、これほど自然の豊かな国にいて、なぜあえて擬人化した神を上におく必要があるだろうか。 人間は自然とともにある。それがこの国の人たちの、宗教といえば、いえるのかもしれない。

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 百年に一度の危機だと、国が出来て200年ちょっとしかたたない国の偉い人が言い、そんな気になってマスコミも騒いでいるが。

 この国では、百年の間には全土が焼け野原となり、他国に占領され、無一文から出直した経験がある。宗教観も、経験値も、かの若い国に劣ってなどいないのだ、とぼくは思う。

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 たった2週間しか咲かない花の木を、あえて愛する。

 そんな桜の国を、実はぼくは、嫌いではない。

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